小倉 俊[Shun Ogura](1901年-1977年)
昭和期のギタリスト,作曲家[生年]:明治34(1901)年2月2日
[没年]:昭和52(1977)年10月7日
[出身地]:東京
[学歴]:早稲田大学〔大正13年〕卒
[経歴]:大正5年15歳の時、マンドリンを得意としていた級友が教室でギター演奏会を開いた際、その伴奏ギタリストとして呼ばれてきた吉沢吉太郎の演奏に強く惹かれ、以後、吉沢にギターの手ほどきを受ける。
大正13年:早稲田大学卒業後、大丸に就職する傍ら、ギター演奏の指導を開始。
大正14年:同社を退社して愛知県の豊橋中学教師となり英語と経済学を教えた。
昭和5年:世界的ギタリスト、アンドレス・セゴビアの来日公演に衝撃を受け、教職を辞してギターに専念。
同年:自作を含めたリサイタルを開いてデビューし、以後、さかんに独奏会を開いた。
昭和9年以降は独奏会を開かず、後進の育成に力を注ぎ、演奏、出版、教育面など、日本ギター界の草分けとして活躍。
楽曲の研究も進め、和声楽を山根銀二に学ぶとともに日本的な表現の追及にいそしんだ。
[作品]:「三つの前奏曲」「アルバム・デ・ムジカ・ナシオナル第1番」、組曲「唄」など。
「ギター事典」などがある。弟子に小説家の深沢七郎らがおり、今上天皇も皇太子時代に一時その指導を受けた。
[著書]:ギター奏法/ギター音楽事典/歴史と人名
カルカッシ・ギター教則本/ギター事典
ギター重奏名曲集/<ギタ-ラ記譜法・演奏法br/>
[レコード]:1935年10月末 再び、ギター8重奏 コロンビア
[*出典]:日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)
[*出典]:日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)